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【 数字で会社をみる 】 貸借対照表(バランスシート)の読み方を図解説

貸借対照表(バランスシート)の読み方を図解説 サムネイル

A社って最近悪い噂もあるし倒産するらしいよ

B社も最近、噂によると赤字続きでちょめちょめ…

 

この記事は、ゴール(読めるようになる貸借対照表)を定めてそれの読み方を図解説していく記事です。

 

こんにちは。この記事を読んでいる人は今まで貸借対照表を何回かみたことはあっても詳しくはわからないって人が多いかもしれません。

 

そんな僕も、何度か見かける度にくわしく調べようと思っては放置していました。

 

やるやる詐欺ばかりでまとまった時間も取ろうともしないので、そろそろ手を動かしたくなったので記事にしてアウトプットしました。

 

僕は起業はしていませんが、海外生活をしていると法規制がゆるいことをいいことに詐欺ビジネスを提案してくる日本人も多いと聞きます。(○ンボジアとか)

変な人にまどわされる可能性を下げるためにも相手の会社の経営を数字で見れるようになっておきたいところです。

 

ということで初心者でも貸借対照表(バランスシート)の読み方について時間を節約しながら把握できるようにまとめてみました。

ゴール:GMOコインの貸借対照表を読めるようになろう

まずはゴールを提示します。GMOコイン株式会社の貸借対照表(BS)です。

ここの会社が安定していそうなのかをチェックしてみたいと思います。

2017年末(平成29年)のものなので、おそらく仮想通貨界隈が一番儲かっていた時期のものですね。

 

(うち当期純利益)は102百万円 と記載されているので1億200万円の利益が出たということですね。

 

GMOコイン株式会社とはGMOファイナンシャルグループの関連会社になります。いわゆるGMOグループですね。

GMOコインは仮想通貨の取引所として有名ですが、仮想通貨に触れたことのある人からすると、取引所ってどんくらい儲かってるの?と思ったことってないでしょうか。

 

そこを知るためにも親会社が上場しているGMOコイン株式会社を取り上げてみることにしました。

貸借対照表を3つに分解する

貸借対照表は3つに分けることができます。

貸借対照表の3要素

❶. 全体の資産( 資産の部のこと )

❷. 負債( 負債の部のこと )

❸. 純資産( 利益や持っている資本金のこと )

この3つだけです。

そして、「❶. 全体の資産( 資産の部のこと )」の中身は「❷. 負債( 負債の部のこと )」と「❸. 純資産(利益や持っている資本金のこと )」のことです。

要するに負債と純資産は、全体の資産と同じことをいっているんですね。

 

あとは「❷. 負債( 負債の部のこと )」と「❸. 純資産(利益や持っている資本金のこと )」のそれぞれがさらに細かく分類されていく。

シンプルにいえば、これだけの表になります。

貸借対照表 B/S の3要素

緑が「❶. 全体の資産( 資産の部のこと )」、青が「❷. 負債( 負債の部のこと )」、黄色が「❸. 純資産(利益や持っている資本金のこと )」になっています。

よくある貸借対照表の図

GMOコイン株式会社の例の場合は縦書きになっています。

ただ、一般的には貸借対照表を解説される場合は下のような図で解説されていることが多いです。

左が資産で、右が内訳としての負債か純利益です。当然、左右で同じ金額になりますよね。

 

負債の部は別のいいかたとして、他人資本と呼ばれます。

純資産の部は別のいいかたとして、自己資本と呼ばれます。

 

貸借対照表の3要素をふかぼり

  1. 資産の部
  2. 負債の部
  3. 純資産の部

これら3要素の中身をさらに順番に見ていきましょう。

❶. 資産の部

資産の部

流動資産 = 現金や預金から売掛金、有価証券、受取手形と棚卸資産のことになります。1年以内に現金化できる資産です。

固定資産 = 土地や設備(工場の機械とか)から長期的に持っている有価証券までのことをいいます。

❷. 負債の部

負債の部

流動負債 = 1年以内に返済する借入金から支払手形、未払金、買掛金などのことです。

固定負債 = 1年を超える長期借入金のことです。社債も含みます

❸. 純資産の部

純資産の部

株主資本 = 資本金 + 資本剰余金 + 利益剰余金 …etc

ちょっとわかりにくいかもしれません。

 

「資本金」は設立者が出した出資のお金です。

 

「資本剰余金」は「資本準備金」に加え「その他資本剰余金」に細分化できます。

GMOコイン株式会社の場合は「資本剰余金」の内訳は、「資本準備金」のみです。

 

「資本準備金」を簡単に説明すると、赤字などで資本が足りなくなった際に「資本金」へ転移できるお金になります。

 

どうせ赤字のタイミングで資本金へ転移できるんなら、最初から「資本金」に回しとけばいいじゃん。

 

と思うところですが、「資本金」の数字は低いほうが税金は少なくなるそうです。(俗にいう節税ですね。)

 

「利益剰余金」はこれまで企業が生み出してきた利益です。「利益剰余金」がマイナスだとその企業は赤字で回っているということになります。

 

いずれにしても、純資産の部は自己資本とも言われるし、「返済する必要のない資産」ともいうことができます。

あくまでもこれは簡易的な貸借対照表(バランスシート)

ゴール:GMOコインの貸借対照表を読めるようになろう

この表は細かい内訳が見れないので簡易的なものになっています。

トヨタ自動車やユニクロが公開している貸借対照表も見たのですが、もっと細かい内訳を知ることができました。

会社の○○が読めるようになる貸借対照表

貸借対照表が読めるようになると会社の以下の3ポイントが見えるようになります

1. 倒産しにくい会社かどうか

2. 必要になったお金をすぐに支払うことができる会社かどうか

3. さらに支払うことができるのか確かめたい。

貸借対照表を読むことで、基本的には上の3ポイントを読めるようになります。

1. 倒産しにくい会社かどうか

会社の自己資本率が会社の安定度を測る一つの指標になります。

「自己資本率ってどうやって計算するの?」

 

というところですが、純資産の割合がそれです。

 

「純資産」 割る 「資産」  自己資本率

 

つまり、全体の資産(要するに資本の部)に対して純資産ってどのくらいなの?それをパーセントに直したものが自己資本率になります。

 

シンプルに話すと、負債なんかよりも純資産が多い方が安定しているってのは直感的に理解しやすいと思います。

個人にちょっと無理やりに置き換えると、人生という名のバランスシートがあるとして、ある人の借金より貯金が多い方が安定してるよね。ってのと少し近いのではないでしょうか。

 

GMOコイン株式会社の場合は 10.9% が自己資本率になります。

個人感覚だと、借金が資産の半分以上もあれば、ちょっと借金しすぎだなあと感じるかもしれません。

ですが、一般的には、 40% 以上の自己資本率の企業であれば安定していると言われています。

 

そう考えると、 10.9% のGMOコイン株式会社ってひょっとしてかなり危ないんじゃないかな。

って思うかもしれません。

 

ただし、GMOコインの場合は金融機関になるので少し事情が違います。

金融機関の場合は、「お客さんの資産は負債」です。

サービスを使ってくれる大勢のお客さんからお金を預かり、お客さんのお金を移動させたり、お金に何らかの付加価値をつけて回すことが一般的です。

 

コインチェックを買収したマネックスグループは 9.7%

野村HDは 6.7%

イヴァンスト証券は 11.3%

だそうです。(逆にみらい証券は 93.2%)

 

なので、40%以上が安定しているというのは一つの目安でしかなく、業界の平均値を見た方がより正しいかもしれませんね。

 

そういった意味でGMOコイン株式会社は自己資本率は特別に低いという印象は私の中ではありませんでした。

2. 必要になったお金をすぐに支払うことができる会社かどうか

1年以内に返済しなければならない負債(流動負債)に対して1年以内にキャッシュにできる資産(流動資産)がどのくらい多いのかで支払い能力を見ることができます。

要するに、流動負債あたりの流動資産の割合を出せば良くて、この割合をパーセントにしたものを流動比率と言います。

2. 必要になったお金をすぐに支払うことができる会社かどうか

130%〜からあると良いと言われているそうです。

200%を超えるとモアベアーです。

 

GMOコイン株式会社の場合は、流動比率が低めですね。

とはいえ、詳しい内訳はわかりませんが在庫ビジネスならともかく、顧客の資産が負債となっている商売であるのなら流動比率は高くなくても良いのかもしれません。

 

短期的に支払い能力がどのくらい高いのかがわかるそうです。

 

3. さらに支払うことができるのか確かめたい。

流動比率は「流動資産」を「流動負債」で割るものでした。

この流動比率の質をさらに高めることができて、それは「流動資産」の中からよりキャッシュ化しやすいものだけ選び、「流動負債」で割るのかで算出できます。

 

棚卸し資産などのキャッシュにしにくい項目を削って「流動負債」で割ってあげます。

GMOコイン株式会社の場合は「流動資産」の細かい内訳がわからなかったので計算できませんでした。

数字の変化を追った方が良い

ここまでで、GMOコイン株式会社の

自己資本率 = 10.9%

流動比率 = 110%

と出ました。

 

さらに、利益は102億円ということで、2017年度末までは好調なようです。ただバブルが崩壊した2018年始以降の成績も知っておきたいです。

利益が出ていたのはバブル期だけだったのかで、会社の見方が変わると思います。

 

そこで、GMOコイン株式会社の2019年現在と、今回紹介した2018年の貸借対照表とで比較すべきところでした。

ただ、残念なことにまだ2019年の貸借対照表はまだ出てきていませんが、GMOファイナンシャルグループにGMOコイン株式会社の途中経過報告がありました。

引用:平成30年度12月に公開された決算公告

ちょっと文字が読みにくいのですが、2018年の1月〜9月末までですでにGMOコイン株式会社は4億8600万円の利益が出ています。

 

2017年度は約1億円だったので約4.8倍です。バブル期の2017年度末より儲かっています。。

引用:

平成29年9月22日に仮想通貨事業を営むGMOコイン株式会社の株式を追加取得し連結子会社化したこと及び同 事業の量的重要性が増加したことに伴い、第1四半期連結会計期間より、「仮想通貨事業」を新たに報告セグメン トに追加しております。

事業における売上や利益の割合がグループ全体の中でも大きくなっているということで、やはり儲かっているみたいですね。

 

ただし、2018年の9月以降に、GMOグループはマイニング事業に撤退して355億円を特別損失として計上したとコインテレグラフで報告されています。大赤字では。。

元ネタ:コインテレグラフの外部リンクへ移動します。

 

それでも、取引所としては儲かっているようです。GMOコイン株式会社はビットコインFXの方で利益を獲得していっているようですね。

お客さんからの預かり仮想通貨の総量は180億円まで減っているのに、利益はアップしています。

このことから仮想通貨の現物保有よりも、ビットコインFXで利益を増やしているのかなと推測します。

仮想通貨のおかげもあり、自己資本率も2018年度( 5.8% )より2019年9月30日まで( 6.6% )とアップしています。

 

ただ、GMOコイン株式会社とは別にGMOファイナンシャルグループ全体の自己資本率もさらに低くなっているのは目立ちますね。

ですが他の流動負債もほとんどが証券の預かり金、GMOあおぞら銀行の預かり金となっているのが低くなっているポイントですね。

貸借対照表(バランスシート)の読み方を図解説 まとめ

貸借対照表(バランスシート)の読み方を図解説 サムネイル

貸借対照表から、GMOコイン株式会社の読み方を解説しました。

結論として、GMOコイン株式会社は、親会社がバックについているので倒産はないかと思います。自己資本率は低かったですが金融系というところで問題はなさそうです。

 

(ただし、マイニング事業撤退の355億円のマイナスはかなりでかいので今後どうなるのかわかりません。)

 

あくまでGMOコインは一例です。

自分で「自己資本率」と「流動比率」、この2つを計算できるようになっておくと役にたつかと思います。

 

特に就活生などは今後の雲行きが怪しい会社かどうかを見極める指標の一部になると思います。

また、個人受託として会社からお金が振り込まれるまでに倒産されたりしたくありませんよね。相手先を確かめることにも使えるはずです。

 

そして、僕自身、今後、海外で会社を取材してみたりするかもしれないので会社の経営状況を自分なりに確かめてみる回数を増やしていこうと思います。

 

ちなみに、損益計算書も解説したらこちらにリンク貼ろうと思います。

間違えなどあれば、Twitter( @akifumiyoshimu )までご指摘もらえるとありがたいです。